ドワンゴが運営する動画サービスniconicoのニコニコ生放送が8月1日からギフト、Vギフト(通称投げ銭)を開始しました。
かれこれ、2週間は経とうとしているのにあまり話題になりませんし、パッとしません。
おそらく、配信サービスではユーザー数の多さはトップの地位にあるニコ生で、何故投げ銭が話題にならないのかをリスナーとしてそれとな~く考えてました。
目次
不透明・分かりにくい
ニコ生のギフト・投げ銭は特定の配信者に投げたからと言って、その配信者に行き渡るわけではありません。
あくまでクリエイター奨励プログラムの原資に当てられます。
そこからクリエイター奨励プログラムに登録している様々な人達に行き渡ります。
これでは、支援したい配信者にギフトを送りたいという人は投げ銭システムは敬遠するでしょう。
さらに、色々と分かり難く、代表的な例で言えば、すぐに換金できないというのが敬遠される理由でしょう。
ニコ生の投げ銭の還元率は平均値以下?
さて、ここからはタイトルにもある、各配信の投げ銭やアイテムの還元率を比較して、ニコ生の還元率を比較してみます。
大前提としてですが、各配信サイト投げ銭やアイテムの還元率をオフィシャルに公表していません。
従って、以下の数字や割合は非公式な数字なので、参考程度に知識として頭に入れてほしいです。
YouTubeのSuper Chat→7割
TwitchのCheering→6割
ツイキャスのキートス→8割
OPENRECのエール→5割(状況に応じて変動)
ふわっちのポイント→5割
仮にこの還元率が正しかったとしたら、ニコ生の投げ銭の還元率は各配信サイトの中では平均値以下となります。
ただし、ここからがややこしくて、これはあくまで投げ銭の還元率で、クリエイター奨励プログラムの数字も加われば、7割程度還元されるという話もあります。
お金が欲しい配信者はとっくに別で稼いでいる
ニコ生に限らず、今や配信サイトはユーザーが選べる程あります。
そうなれば、当然配信で稼ぎたい配信者達はとっくに別のサイトで稼いでいるのが現状です。
筆者が好きな配信者も何名か既にYouTubeに移行していますし、それに伴って、リスナーも移動します。
そういう事情を知っている側からすれば、そっちで投げようと考えるわけですから、ニコ生で投げ銭しようという文化や風土が形成されません。
また、リスナーとしては配信者を支援するのは裏でやることで、表でやることではないというのが多くのニコ生リスナーの感覚です。
ここらへんの投げ銭や配信と金の文化を形成できなかった・変えられなかったのがパッとしない理由の1つでもあるでしょう。
リスナーが盛り上げる時代は終わったから
ギフトの導入にあたって、その使用用途は配信を盛り上げる為のものとアナウンスがありました。
ちょっとここで筆者が違和感を感じたのが
「何故リスナーが盛り上げなければならないのか?」でした。
確かにリスナーが居なければ、配信は盛り上がりませんが、リスナーが盛り上げるわけではありません。
面白い配信とか人が来る配信は確かにリスナーも含めて盛り上げていたと思いますが、どうも今の配信の動向や稼ぐ人の傾向をそれとな~く観察していると、配信者自身が自分のスキルみたいなもので盛り上げていると思います。
おそらくですが、
「動物園の動物に餌くらいの感じで投げ銭してね❤」
くらいの勢いで発言したのかも知れませんが、もう配信で稼ぐのは支援とか共生のレベルでなく、ビジネスとかお金儲けのレベルなので、ここら辺のズレが稼ぎたい人が離れていったのかも知れません。
リスナーと配信者が欲しいものが違う
今もニコ生で配信している生主達は正直、お金の為というのは少ないでしょう。
上でも書きましたが、そういう配信者やそれに賛同する観る側はとっくに別に行ってるし、使い分けてたりします。
今のニコ生には、
現実的な動機(金)<内面的な動機(配信で得られる満足感・非現実感・趣味)
が配信の多くを占めているので、投げ銭が話題にならないし、パッとしないのではないか?と思います。
最後に
ここまで色々御託を並べましたが、ニコ生のギフト(投げ銭)が今後どうなるかはユーザーであり、リスナーである限り筆者は分かりません。
ただ、なんだかんだドワンゴは民間企業で存続するにはお金を稼がなければならないのは、明白です。
自身のサービス(生配信や動画)でお金を稼がない限り、ニコ生が終わるのも当たり前の話です。
筆者は関係者ではないので、そーゆーのはそーゆー人達に任せるしかありませんが、こういう配信とカネのジレンマをリスナーとかユーザーは気付いているから、ニコ生が勢いがないという雰囲気もあるのかもしれません。
それでは!